クロダイ釣り・初めてレクチャー 実践編 |
<沢根漁港詳細マップ フカセ釣りの命とも言える、コマセと仕掛けを合わせることを同調と言います。そのためには、竿で絶えず道糸を操作しながら仕掛けをコントロールしなくてはなりません。しかもハリを常に先行させながら。そして、潮を知り、仕掛の状態を如何にイメージしていけるかが重要になります。 海のウキ釣りは、ウキを水に浮かべたまま、のんびり景色を眺めている釣りではありません。 山田屋店主さんの二見堤防での実釣風景が動画でご覧になれます。 ●動画で見る釣りテク集! |
1 ポイント選び・ |
基本は変化のある所。 先端、角、テトラ脇等です。空きがなければ中間点、後はそう変わりないでしょう。堤防の底はケーソンや捨て石が沈められ、壁面から10〜15m程先まで伸びています。伸びた先が人工のかけ上がりになり、主なポイントになります。 沢根は本提の角、外側(D)がNo1だと思います。 画像はDからEを見たところ。 提内側より一段1m強、高くなっていますが、1m程の幅があり立つことも出来ます。本提の付根に小さな川の流れ出しがあり、このポイントに大きく影響を与えています。水深は2〜3m、堤防の高さは2m程。全体的に砂地で、春から堤防回りに、びっしり藻が生えます。 |
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2 コマセ作り・ | 差し餌分を除いたオキアミブロツクをバツカンに入れ、崩します。潰す人もいますが、私は潰しません。集魚材を加え、混ぜ合わせながら水を足し、硬くなり過ぎないように調整します。 集魚材の量は好みですが、多過ぎるとコマセを無意味に拡散させてしまいますし、魚の食いの持続力も落ちるように思います。 集魚材がコマセのまとまりを良くする利点を生かした1つの使い方として、先ず3分の1ほどを加え、遠投が必要になった時にバッカン1部分にだけ更に加えるという方法もあります。 |
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3 潮を見る・ | 足元にコマセを打ってみましょう。どっちへ、どう流れるか見ます。偏光グラスだと良く見えますが、硬いコマセでは分かりません。 この時点で魚に食わせるポイントを設定します。設定時に大切なのが仕掛けの馴染み。仕掛けが思い描くラインで形を整えたところが魚が居るタナであり、コマセとの合致点でなければいけません。 通常、堤防では10mほど先までケーソンや捨石が埋められ、その突端がカケアガリ状になっています。その周辺を先ず最初のポイントとするのが分かり易いでしょう。 そして潮の流れから仕掛とコマセをどこへ投入すれば食わせポイント(カケアガリ周辺)で合致するか見当を付けます。仕掛を作る前にそこへ、コマセを2〜3杯打っておきましょう。 この潮を見る時のコマセの打ちすぎには注意が必要です。 撒き過ぎれば魚を散らしてしまうからです。 大目に撒くには潮とポイントと意図としての確信が大切です。 |
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4 仕掛け作り・ | 馴れないうちは、仕掛けを自宅で作り、竿にセツトして来ても構いません。経験を積み、覚えてくれば、状況を見て仕掛けを現場で作るようになります。 用意が出来たら仕掛けを投入して見ましょう。 ウキの浮力調整をします。ウキの頭が水面に若干沈む程度がベストと思います。見難くなりますが、基本中の基本です。 必要がなければガン玉をハリスに打つのは最小限に。 |
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5 一投目・ | 沢根のDでは沖合い真っ直ぐ方向、15m程先を食わせポイントとし、潮は沖に向かってゆっくり流れていると仮定します。 初めにコマセを打った投入ポイントへ2杯、コマセを打ちます。食わせポイントの5〜6m岸側になるでしょう。 次に投入ポイントへ仕掛けを投入します。仕掛けが入ったら直ぐ、糸を張った状態で竿を潮上(岸側)に引き、仕掛けが鈎を先頭に水面で一直線になるようにします。それから仕掛けを流し始め、もう一度、投入ポイントに2杯のコマセを打ちます。 コマセはリズムで打ちます。これは仕掛けを入れていない時も同じ。 多からず、途切らさない事が重要です。 |
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6 道糸の操作・ | 仕掛けを流す時に気を付けたい点が二つあります。 一つは水面の道糸。流すために糸を出します。出せば出す程、風や不規則な潮の影響を受けることになり、道糸が風に引っ張られれば仕掛けも引きずられ、コマセから外れてしまいます。 もう一つは水中の仕掛け。潮の流れは普通、表層程早くなります。流したまま放って置けばウキが先行してしまうことになるのです。 これらを防ぐには道糸の遊びを極力押さえるために、一定の間隔で穂先を潮上に引き、糸に張りを与え続けること。道糸が風や表層の潮に引っ張られるなら竿を大きく振り上げ、道糸を一旦、空に浮かせ、逆方向へ道糸の基点をずらしてやります。只、穂先近くに若干の遊びを作って置くとフイのアタリにも対応できます。 もし、これらの方法で仕掛けが食わせポイントからずれてしまうようなら投入ポイントを調整しましょう。 |
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7 動かない潮の操作・ | 潮が動かないなら仕掛けを動かします。 食わせポイントの先へ仕掛けを投入し、コマセをポイント上に、先から手前に向けて縦に細長く打ちます。ちょっと練習すれば直ぐできるようになるでしょう。 縦に出来たコマセの幕の中を、仕掛けをゆっくり引っ張ってきたら一旦止めます。間を置いて、また引っ張っては止める。コレを繰り返すのです。根気が要りますが効果はあるはずです。 この引っ張る、止めるは実践しながら、その力加減とタイミングを覚えるしかありません。 ヒントとしては次の「アワセ」で必要になって来る”聞きアワセ”での力加減とタイミングが有効です。 |
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8 アワセ・ | アタリはいろいろです。一気に消し込むこともあれば、じわじわ沈んでスっと消えることもあります。また、沈んだと思ったら浮いて来て、また沈むことも良くあります。 アワセの基本は待つことでしょう。待って待ってアワセます。ただ、食いが浅い時など、どんなに待っても一向に魚が乗ったアタリを得られない時があります。 そういう時の手段の1つが”聞きアワセ”です。 ウキが僅かに沈み、浮き上がり、また沈んだ時、或いは僅かに沈んだまま動かない時、ソッと竿の穂先を持ち上げ、道糸を張ってみます。 この動作が魚を慌てさせ、エサに食い付かせる働きを持つ事があります。 もちろん、早アワセも時として有効ですが、バラシはアタリを遠退かせる事もあるので注意がひつようです。 アワセる時の注意点は竿を真上に振り上げないこと。横へ振ってアワセます。 馴れないと反射的に上へ上げてしまいますが、魚は引っ張られた逆の方向へ走るので潜らせてしまいます。底には根など、バラす要素が沢山あり、近づけたくありません。今後のために是非とも習得しておきたい技法で、これは、やり取りでも同じです。 |
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9 やり取り・ | 慌てるなと言う方が無理でしょう。注意点は、とにかく竿を横に手前に引くこと。糸と竿の角度は90度がベストと言われています。それ以上角度を広げないことが重要で、馴れたら角度に気を配るようにしましょう。。そして覚えておかなくてはならないのがポンピング。 90度を基点に、魚の引きをあしらい(タメル)、角度が広がったら(のされる)糸を出して90度に戻します。 ここがレバーブレーキの出番です。魚の突っ込みが止まったら竿を更に引き、引いた分の糸を巻き取り、90度に戻し、次の突っ込みに備え、動きがなければまた竿を引き、巻き取る。コレをポンピングと言い、魚が水面に浮くまで繰り返します。 |
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10 取り込み・ | 魚が水面に顔を出したら十分に空気を吸わせて弱らせます。小さく見えても慌てて抜き上げないこと。 魚を足元へ寄せ、竿を持ったままタモを持ち、振り下ろして枝を伸ばします。枠が水面に着いたとたん、もう一暴れする魚もいるので注意して下さい。 竿で魚の位置を調節しながらタモ枠を魚の下に潜り込ませ、体の半分以上が入ったら、さっと枠を水面へ引き上げます。魚が完全に入ったら竿を脇か、股に挟んで空いた手でタモの枝を最後まで縮めて取り込みます。取り込み終えたら、コマセを打っておきましょう。 |
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11 釣れない時・ | どんなに実績のあるポイントでも釣れないことがあります。そんな時、打てる手は全て打ってみましょう。 まず、タナを疑います。餌が残るならより深く、取られるなら浅く。ハリスのガン玉の位置をずらすだけでもタナは変わります。 ハリも小さい物に変えます。次は潮を疑ってみましょう。止まっていないか、向きが変わってないか。コマセの打ち方も変えてみます。減らしたり、増やしたり。 オモリを若干足して沈めてみるのも手です。その場合は糸を張り、穂先でアタリを取ります。水中ウキを外して、ガン玉に変えてみても良いでしょう。 それでもだめならコマセの位置を変えずにあちこち仕掛けを入れてみます。遠投したり、足元やコマセを打つ場所の回りも探ります。釣座を変えるのは最後です。 しばらくしたら初めのポイントに、コマセをせずに仕掛を入れてみましょう。いきなり!ということがあります。 |
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12 餌取り対策・ |
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